後遺障害等級認定における症状の推移のポイント

 後遺障害等級の認定、特にむち打ち症(頚椎捻挫)に関する認定では、症状の推移がポイントの1つになることがあると思います。症状の推移とは、残っている症状がいつ頃から現れたのか、症状は軽減しているのか、悪化しているのか、あまり変化がないのか、などです。

 症状の推移については主に、@ご本人の症状の訴えと医師の所見・回答が異なるとき、A症状の推移が外傷後の経過から不自然と考えられる場合、が問題になると思われます。

 例えば、上記@は、被害者の方ご自身は事故後まもなく症状が現れたと考えていたものの、医師の所見・回答内容(診断書や医師への医療照会回答書等の記載内容・所見)には、症状が現れた時期が事故から一定の時間があいてしまっている場合です。この場合には、医師の所見・回答に基づいて事故との因果関係が認められない方向で判断されてしまうことも考えられます。しかしこの場合でも、医師自身が(忙しいため)誤解等をして記載している可能性がゼロではありませんので、異議申し立てをされる前に医師にご確認いただいてもよいように思います。

 上記Aの例は、事故後に症状が軽減した後に悪化しているような場合です。こちらも、@と同様に事故との因果関係について疑問を持たれることがあります。これは、外傷の捻挫等の症状は、受傷時が最も重く、時間の経過とともに徐々に軽減していく、という考え方に基づいていると思います。

 この基本的な考え方と異なる症状の推移をたどっている場合、事故とは別の要因が関与しているのではないか、と考えられてしまう可能性もあると思います。特に複数の病院を受診している場合には、各病院で医師の所見が異なることも考えられます。このため、むち打ち症の後遺障害の認定という観点からも、できれば病院をいくつも変えない方が経過も分かりやすく、認定も受けやすくなると思われます。

 

(平成25年11月5日作成)

 

 

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