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むち打ち症(頚椎捻挫)と因果関係のある症状について

 交通事故でむち打ち症(頚椎捻挫)を受傷した後に、痛みだけでなく、痺れや耳鳴り、めまいなど様々な症状が現れてしまうことがあります。しかし、事故の後に現れた症状のすべてについて、事故によって生じたものとは認められない(事故との因果関係が認められない)ことがあります。

 事故との因果関係が認められない典型的な例として、事故からしばらく時間が経過してから症状が現れたケースが挙げられます。

 事故による怪我の場合、事故直後から24時間が損傷部位の状態は最も重症で、その後は少しずつ軽減していくと考えられています。このため、事故後しばらくしてから症状が現れた場合には、事故とは別の原因・要素が関与していると考えられてしまうことがあります。

 この「事故後しばらくしてから」というのは、例えば事故から1ヶ月後や2ヶ月後に症状が現れた場合には、事故との因果関係は認められないことが多いと思います。

 しかし、事故から1週間後くらいに現れた頚部由来の症状でしたら、医師によって見解が分かれてくることもあると思います。任意保険会社では多くの場合、1週間後くらいでしたら事故との因果関係を認めて治療費を支払うのではないかと思います。これに対して、自賠責保険の後遺障害認定では、事故から1週間後くらいに現れた症状の場合、事故との因果関係を認めないことが多いと思います。自賠責保険の後遺障害認定で因果関係を認めるのは、事故後2〜3日以内(教科書的には48時間以内)に現れた症状とかなり厳密に考えている印象があります。このため、任意保険会社が因果関係を認めた場合でも、自賠責保険の後遺障害認定では因果関係を認めないことがありますので、注意が必要になります。

 ただ、症状の出現時期は一般に、診断書や医療照会回答などの書面で確認しますので、医師がカルテを振り返って見たときに、誤解して記載していることもあり得ます。例えば、被害者の方が1週間前に症状が現れたことを医師に伝えたのに、1週間前でなく、医師に伝えた日を症状出現の日と記載していることもあり得ます。

 しびれ等の症状を裏付ける客観的な異常所見があり12級認定の可能性のある障害が残っているのに、症状出現の時期の記載のために事故との因果関係が認められず、自賠責保険の後遺障害として認められないこともあり得ます。

 このようなことを避けるため、ご通院先の医師には現れた症状の内容・程度だけでなく、症状が現れた時期も伝えることが大切になります(症状が多いときや不安なときには、メモにして渡してもよいと思います)。

(平成26年7月22日作成、令和5年7月26日改訂)


【取扱事例】

自転車同士の事故での頚椎捻挫について人身傷害保険から12級13号が認定された事例

頚椎捻挫後の頚部痛・上肢痛等について自賠責後遺障害併合12級が認定された事例

頚椎捻挫後の頚部痛等について自賠責後遺障害非該当から14級9号に変更された事例

頚椎捻挫後の頚部痛等について自賠責後遺障害非該当から14級に変更された事例

頚椎捻挫後の頚部痛等について自賠責後遺障害非該当から14級9号に変更された事例

頚部痛等について2回目の異議申立で自賠責後遺障害非該当から14級9号に変更された事例

頚椎捻挫の症状について異時共同不法行為で自賠責後遺障害14級9号が認定された事例

◇頚椎捻挫後の頚部痛等について自賠責後遺障害14級9号が認定された事例

頚椎捻挫後の頚部痛・手のしびれ等について自賠責後遺障害非該当から14級9号に変更された事例

頚椎捻挫後の頚部痛、両上肢痺れ等について自賠責後遺障害非該当から14級に変更された事例

【関連ページ】

◇むち打ち症(頚椎捻挫)の基礎知識

◇バレー・ルー(バレリュー)症候群の基礎知識

◇後遺障害等級認定における症状の推移のポイント

◇後遺障害等級認定における医療照会について

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