むち打ち症・骨折等の治療の基礎知識

 交通事故では、むち打ち症(頚椎捻挫)や手足の骨折の怪我がとても多いです。

  ここでは、むち打ち症・骨折等の怪我への治療(整形外科の治療)の基礎知識についてまとめています。

 

1.基本的な考え方・特徴

 治療にあたっては、各疾患・傷病の自然経過、自然治癒経過、が常に考慮されていることが大きな特徴とされています。

 次に各患者の方が置かれている生活条件・環境(年令、職業、リハビリへの意欲、傷病への理解度など)を考慮すべきとされており、これらを前提に最も有益な治療法を模索し、実行することが重視されています。


2.保存的治療

 整形外科治療では、骨・関節・筋肉・脊椎・神経などが損傷に対して備えている旺盛な自己修復機能を介助しようとする保存的治療(保存療法)が原則とされています。

 

(1)経過観察

 経過観察は、最も大切な保存的治療の1つで、患者の方から症状経過を聞き出し、傷病が軽快しつつあるのか悪化しつつあるのかを見極めことが重要とされています。

 

(2)安静

 安静は、治療体系の中で最も根源的な治療法で、自然治癒力を最大限に発揮させるために必須とされています。

 

(3)薬物療法

 

(4)注射・注入

 

(5)理学療法

 理学療法は、保存的治療体系の中で必須で、運動器の治療体系の中でも特に重要視されています。

@運動療法

 運動療法には、関節可動域訓練、筋力増強訓練、日常生活動作訓練などがあります。

 

A物理療法

 物理療法は、物理刺激−温熱、電流、電磁波、高周波、コロナ放電、レーザー、光線、水、超音波など−に対する生体の反応を利用して機能の活性化をはかる治療法です。 

 

(6)徒手矯正・徒手整復

 

(7)牽引療法

 牽引療法は、骨折・脱臼の整復や整復位の保持,関節拘縮の矯正,脊椎変形の矯正,脊椎骨折・脱臼の整復などの目的で利用されます。

@介達牽引

 介達牽引は、皮膚・軟部組織を介して牽引力を働かせて整復、固定、矯正等を行うものです。

 特殊な介達牽引として、頚椎牽引、骨盤牽引があります。

 

A直達牽引

 直達牽引は、直接骨を介して牽引力を働かせて整復、固定、矯正、延長等を行うものです。

 長管骨にキルシュナー鋼線を刺入して牽引する鋼線牽引がよく行われます。このほか、頭蓋骨にピンを刺入して牽引する頭蓋牽引もあります。

 

(8)固定法

 患部の固定・安静は、保存的治療の中で最も基本的な手技とされており、ギプス固定、シーネ固定、絆創膏固定などがあります。

 

(9)装具

 装具は、固定、免荷、支持、変形矯正などを目的に使用されます。

 装具の基礎知識のページをご覧ください。


3.観血療法

 観血療法は、治療中の患者の方の苦しみをできるだけ減らし、治癒後の機能障害を最小限に抑え、また治療期間を短縮させるために導入されています。

 発達改良(手術用顕微鏡・エアードリル・関節鏡の導入、医療材料・材料工学の発達など)が加えられることにより、それまでは困難とされていた手術が可能となっているものもあります。

 

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