手指の欠損・機能障害の後遺障害等級認定基準

  手指の後遺障害として、「欠損又は機能障害」があります。

  ここでは、手指の「欠損障害」と「機能障害」の内容と認定基準について、まとめています。

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◇手指の図・説明(解剖学) 

 

【自賠法施行令別表二】

等級 後遺障害
欠損障害 機能障害

3級

(5) 両手の手指の全部を失ったもの

 
4級   (6) 両手の手指の全部の用を廃したもの

6級

(8) 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指を失ったもの

 

7級

(6) 1手のおや指を含み3の手指を失ったもの又はおや指以外の4の手指を失ったもの

(7) 1手の5の手指又はおや指を含み4の手指の用を廃したもの

8級

(3) 1手のおや指を含み2の手指を失ったもの又はおや指以外の3の手指を失ったもの

(4) 1手のおや指を含み3の手指の用を廃したもの又はおや指以外の4の手指の用を廃したもの

9級

(12) 1手のおや指又はおや指以外の2の手指を失ったもの

(13) 1手のおや指を含み2の手指の用を廃したもの又はおや指以外の3の手指の用を廃したもの
10級   (7) 1手のおや指又はおや指以外の2の手指の用を廃したもの

11級

(8) 1手のひとさし指、なか指又はくすり指を失ったもの

 

12級

(9) 1手のこ指を失ったもの

(10) 1手のひとさし指、なか指又はくすり指の用を廃したもの

13級

(7) 1手のおや指の指骨の一部を失ったもの 

(6) 1手のこ指の用を廃したもの

14級

(6) 1手のおや指以外の手指の指骨の一部を失ったもの 

(7) 1手のおや指以外の手指の遠位指節間関節を屈伸することができなくなったもの

※(  )内は号数を表します。例えば、3級の(5)でしたら、3級5号となります。


1.手指の欠損障害 

(1)「手指を失ったもの」

 「手指を失ったもの」とは、母指は指節間関節、その他の手指は近位指節間関節以上を失ったものとされており、具体的には、次の場合がこれに該当する。

(a)手指を中手骨又は基節骨で切断したもの 

(b)近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)で、基節骨と中節骨とを離断したもの


(2)「指骨の一部を失ったもの」(14級6号)

 「指骨の一部を失ったもの」とは、1指骨の一部を失っている(遊離骨片の状態を含む)ことがエックス線写真等により確認できるものをいう。

 

2.手指の機能障害

(1)「手指の用を廃したもの」

 「手指の用を廃したもの」とは、手指の末節骨の半分以上を失い、又は中手指節間関節若しくは近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)に著しい運動障害を残すものとされており、具体的には、次の場合が該当する。

(a) 手指の末節骨の長さの1/2以上を失ったもの  

(b) 中手指節間関節又は近位指節間関節(母指にあっては指節間関節)の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの 

(c) 母指については、橈側外転又は掌側外転のいずれかが健側の1/2以下に制限されているものも、「著しい運動障害を残すもの」として取り扱う。

(d) 手指の末節の指腹部及び側部の深部感覚及び表在感覚が完全に脱失したものも、「手指の用を廃したもの」として取り扱う。


(2)「遠位指節間関節を屈伸することができないもの」(14級7号)

 「遠位指節間関節を屈伸することができないもの」とは、次のいずれかに該当するものをいう。

(a) 遠位指節間関節強直したもの

(b) 屈伸筋の損傷等原因が明らかなものであって、自動で屈伸ができないもの又はこれに近い状態にあるもの 

 

3.関連事例

(1)前腕不全切断後の手関節・手指関節可動域制限などについて労災障害等級6級が認定された事例

(2)前腕不全切断後の手関節・手指関節可動域制限などについて障害年金非該当から3級に変更された事例(審査請求)

(3)母指MC関節・IP関節損傷後の可動域制限・痛み等について自賠責後遺障害併合10級が認定された事例

(4)中指伸筋腱断裂後の関節可動域制限・疼痛について自賠責後遺障害12級が認定された事例

(5)中指屈筋腱断裂後の痛みについて労災障害等級14級が認定された事例

 

【関連ページ】

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