交通事故では衝突時や転倒時等に、中足骨を骨折してしまい、痛み等の後遺障害が残ってしまうことがあります。
ここでは問題となりやすい第5中足骨骨折の概要、治療、後遺障害等級との関係などについて記載しています。
1.第5中足骨骨折の概要
第5中足骨骨折では特に結節部裂離骨折、Jones骨折、骨幹部疲労骨折が問題になるとされます。これらは近接した部位にみられるものの予後が大きく異なるため、鑑別が重視されています。
診断はX線単純撮影(正面、斜位像)でなされます。疲労骨折では、骨透亮像、骨硬化像、偽関節様の変化が見られます。
2.第5中足骨骨折の治療
結節部裂離骨折では、症状に応じて、弾力包帯や歩行靴型ギプスで骨癒合が得られます。Jones骨折では大多数で転位がなく、免荷膝下ギプスで骨癒合が得られます。ただし、どちらの骨折も、転位が大きい場合には観血的に整復固定が行われることがあります。
骨幹部疲労骨折では観血的治療が一般的で、骨移植が必要になることもあります。
3.後遺障害等級との関係
中足骨骨折後に一定の関節可動域制限が残った場合には、14級以上の等級が認定されます。
一定の関節可動域制限が認められない場合でも、痛みなどの症状が残った場合には、12級もしくは14級の等級が認定されることがあります。
◇むち打ち・骨折等による痛み・しびれ(軽度神経症状)の等級認定のポイント
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