損保会社の損害調査では、できるだけ「早く安く」、そして契約者の満足を得る形で解決することが求められています。
このため、一般の会社と同じでしょうが、活動項目と各項目別に数値目標が設定されています。
活動項目は、顧客満足度のほかは「早さ」と「安さ」にかかわるものが中心です。
「早さ」にかかわる項目は、保険金の支払日数、解決率、滞留率、在庫日数などで、「早さ」をいろいろな角度から見た指標が出てきます。
「安さ」にかかわる項目は、社会保険への切替率、指定修理工場への誘導率などです。
被害者の方が入院に至るような事案では、損保会社から社会保険への切り替えを求められることが多いと思いますが、社会保険を使用すると治療費の支払いが大きく削減できますので、担当者は必死になります。
また、指定修理工場に誘導するのは、修理代金を一定割合カットしてもらえるからです。
このような活動項目別に、数値目標とその達成状況が、毎月、センター単位でオープンになりますので、少しプレッシャーになります。
数字の良い項目は維持するように努め、数字の悪い項目は良くなるように管理します。なかなかそう簡単に数字は良くならないのですが。
また、年に複数回、キャンペーンなるものを実施し、事案の解決の促進を図ります。
このときは普段以上に数字を重視するため、多少の無理も通りやすいです。
この時期は、被害者の方が納得感の得られる示談ができるチャンスかもしれません。